【英単語・漢字・句法】暗記におススメなアプリの紹介【Quizlet】

英語学習において単語の暗記は最重要課題の1つです。ほとんどの方が「市販されている単語帳で覚える」という方法をとっていることでしょう。僕自身も学生のときは単語帳を使って覚えていましたが，「順番や場所で覚えてしまう」というデメリットを感じていました。

単語帳そのものの使い方は人それぞれでしょう。しかし，理数ゼミで推奨している使用方法は，1単語1秒ほどで次々と次の単語に移ってインプットする方法です。単語帳の使い方は色々あるため，自分に合う方法を見つけるのが良いでしょう。そしてほとんどの方はインプットはしっかりしているのに対してアウトプットの量が少ない気がします。アウトプットの量が少ないと暗記効率が悪くなります。「毎日単語帳を見て英単語を覚える時間を確保している」と言っている人で，単語を中々覚えることができない人はこの典型例でしょう。

一般的にインプットとアウトプットの比は3：7が良いとされています。単語帳だけを使ってアウトプットするには，少々心許ない気がします。順番や場所で覚えているために，「これは覚えている英単語だ」と勘違いしてしまうことがあるからです。チェックテストをする際に重要なことは次の2点です。

この2点を満たしたチェックテストを行うには，アナログでは中々難しいです。エクセルのマクロを使えばランダムに出題することは簡単です。しかし過去に間違えたものを定期的に出題するのは容易ではありません。これらを解消するのが今回紹介するイチオシのアプリ「Quizlet（クイズレット）」です。

「紙の単語カード１束」のことをQuizletでは「学習セット」と呼びます。自分で目的に合わせて学習セットを作ることができます。また，世界中の学習者によって作られた３億以上の学習セットから自分に合うものを探して利用することもできます。ターゲット1900やシステム英単語のような有名な英単語帳なら，すぐに学習を開始することができます。

Quizletについて

Quizletは2005年に開発された学習ツールです。主に単語帳アプリとして使われています。毎月5,000万人以上の学習者が利用し，その90%以上の方が「成績がアップした」と報告しています。

暗記アプリとして有名なものの1つに「Anki」があります。ただ，スマホアプリで3,000円という価格設定のため，始めるには敷居が高く，気軽に始めることができません。その点，Quizletは無料で始めることができるため，とりあえず使ってみてダメならやめるということもできます。

紙の単語カードとQuizletの比較

まず，従来の紙の単語カードとおススメするアプリ【Quizlet】は何がどのように違うのか比較するために，それぞれのメリットとデメリットを挙げてみます。

紙の単語カードのメリットとデメリット

思い付くメリットが２つしかありませんでした。「紙の単語カードを自分で作ることで覚えることができる」という方もいますが，1回書いただけである程度覚えることができる人には，そもそも単語カードは不要です。したがって，それをメリットとして挙げることはできません。

デメリットとしては，作ることが面倒でとにかく時間がかかることが挙げられます。また，せっかく作っても濡れて使い物にならなくなったり，なくしてしまうことも少なくありません。

Quizletのメリットとデメリット

他人が作った学習セットを利用できることが最大のメリットでしょう。また，正しい発音を簡単に確認できることも，アプリならではの大きなメリットです。あとは学習するたびに褒めてくれます。褒められて悪い気分になる人はいません。褒められることが学習を続けることができるモチベーションの１つになります。

最大のデメリットは「スマホを利用すること」そのものかもしれません。学習中にLINEメッセージやゲームの通知が来ることで，学習が中断されます。それを防ぐためにも通知をオフにするなどの工夫が必要です。

Quizletに触れてみよう

ブラウザでQuizletにアクセスすると，アプリのダウンロードやアカウントの作成すら不要で機能を体験することができます。早速Quizletにアクセスしてみましょう。次のような画面が表示されます。

赤丸で囲んだ虫眼鏡をタップして，あなたが覚えたい単語帳名を入力してみましょう。「システム英単語」「ターゲット1900」「DUO3.0」「ゴロゴ」など有名な単語帳なら多くの方がシェアしています。

例えば「システム英単語」と入力して検索すると，いろんな方が作成したシステム英単語の学習セットが出てきます。

次の図は理数ゼミが作成したシステム英単語1～100の学習セットを選択したときの画面です。

学習セットを選択すると，6つのメニューが表示されます。

1. 学習
2. 単語カード
3. 筆記
4. 音声チャレンジ
5. テスト
6. マッチ

学習

「表面を見て裏面を答える」「表面に合う裏面を4つの選択肢から選ぶ」「表面と裏面の組み合わせが正しいか間違っているか○×で答える」ができます。○×問題しか出せないように設定することもできます。学習セットの特徴に合わせてそれぞれの設定をすると良いでしょう。

単語カード

紙の単語カードと同様な使い方となります。タップするたびに表と裏が切り替わります。Quizletを使う理由がアウトプットのため，個人的にはこのモードを使いません。表を見て裏を確かめるのなら，単語帳を1単語1秒で回した方が速いですし，スマホの操作でこの速度を出すことはできません。

筆記

意味を見て英単語のスペルを入力します。

音声チャレンジ

音声を聞いて英語を入力します。アプリ版では使用できず，ブラウザ版のみ使用できます。

テスト

文字通りテストをします。テストで出題される問題数や問題形式などを設定できます。

マッチ

表面と裏面が複数枚表示されていて，正しい組み合わせとなる表面と裏面を選ぶゲームです。選んだ組み合わせが正解ならその2枚のパネルが消えます。不正解なら1秒加算されます。すべてのパネルを消したときのタイムがスコアになります。同じ学習セットを使用してスコアを競うことができるため，友達に勝とうとする気持ちが学習するモチベーションの1つになるでしょう。

ブラウザ版とアプリ版の違い

スマホアプリで学習セットを選択した場合は，次のようなメニューが表示されます。音声チャレンジが消えていることが確認できます。

PCからブラウザを通して，Quizletにログインして学習セットを選択すると，次のようなメニューが表示されます。

先ほど挙げた6つ以外に新しく「グラビティ」「LIVE」の2つがあります。

グラビティ

小惑星が降ってくるので，解答を入力します。何問か正解するとレベルアップして，小惑星が降ってくるスピードが上がります。不正解の場合は，ゲームを続ける前に解答を入力するよう促されます。ゲームを続けていると，一度間違えたものが赤い小惑星となって降ってきます。この赤い小惑星の問題で正解できないとゲームオーバーになります。

LIVE

教室で使える共同学習ゲームができます。詳しくはQuizlet Liveを見て下さい。

Quizletに登録するとどうなるのか？

Quizletに登録しなくてもQuizletを使うことができます。しかし，自分で学習セットを作成したり，他の人が作成した学習セットをコピーして使うためには，無料アカウントを作成・新規登録をする必要があります。

他の人が作成した学習セットは編集できないようにロックされていたり，いつ削除されるかも分かりません。自分の好きなように編集するためには登録した方が良いでしょう。

Quizletを使ってみよう

個人的には，インプットはこれまで通り単語帳で行います。ある程度インプットしたら，Quizletを使ってアウトプットを行います。解答を入力する場合，完全に一致していないと不正解になるため，日本語を入力する場合は面倒でしょう。

したがって，日本語の意味を見て英単語を入力するようにすると，その問題点がクリアされます。また，日本語から英語がスラスラ出てくるなら，逆に英文を読んでも意味がすぐに分かる状態になっているでしょう。

どうしても英語を見て日本語を答えたい場合は，「マッチ」が良いかもしれません。一言一句覚えていなくても良いため，ストレスなくチェックできます。また，タイムアタックでもあるため，できるだけ速く正解しようとする気持ちが生まれます。

ここまで長く説明しましたが，ちょっとやってみようかなと思った方は試してみて下さい。